Wheels Of Blue

何者でもない人間のひとりごと

オリジネーター

休日。ほとんど何も起こらず。起こさず。寝床から起きるのも遅かった。朝と昼の間の曖昧さでアラン・ホールズワースを聴く。この人は、ジャズとロックの境界の位置で音楽をやっていた人だ。こう書くと、俗にいうフュージョンかと思われるかもしれないが、少しばかり異質。80年代以降のソロ作に、彼の特徴がよく出ているように感じる。上手く表現できないが、小綺麗な曲でも、スーパーのBGMには絶対にならないユニークな演奏する人。

自分は、同じジャンルの音楽でも、ミュージシャンが違うと、それぞれが別の音楽に聴こえた。時代時代で流行のスタイルがシーンを支配してきたことを感じつつも、楽器の音色やボーカルの声質が違うだけで、同じスタイルの中で好き嫌いが別れた。ジャンルそれ自体への好悪は、それほどない。コード進行のパターンがほぼ決まっているブルースは、昔から現代まで延々と演奏されてきていて、これからもすっかり飽きられてしまう気配はない。

新しいスタイルには注目が集まるが、時間が経つと陳腐化する。スタイルの発明者は、それを発案したという形式的な理由で凄いとされる。けれど、彼らがやったことをじっくりと見てみると(聴いてみると)、時代を超えた凄みを感覚的に感じ取れる。

少し話はズレるが、自分は、下手糞と貶されるジミー・ペイジの演奏が好きだ。