Wheels Of Blue

何者でもない人間のひとりごと

プロとアマチュア

つつがなく去りし一日。今日は注文した新しいギターのお金を支払った。もちろんオンラインで。当たり前のことではあるが、当たり前のことが当たり前に出来て嬉しい。ギターの本数が増えすぎたので、どれかを手放そうと思っている。一応やりたい音楽のイメージは明確にあって、それに合わせて買っている。無節操に増やしていったわけではない。今度送ってくるのは、Kramerの1ハムのストラトタイプ(ステレオタイプと読み違えないように(3月の肌寒さ))。IbanezのRGシリーズをちょっと前に手に入れたところだが、弾きやすいものの、メーカー独自のフロイドローズが自分にはあわない感じ。懐かしの80年代ハードロックを演奏するのにぴったりではあるけれど。

その当時の時代までは、ギターヒーローと呼ばれるミュージシャンが続々と登場していたみたいだ(批判も多いが、自分は、この手の人たちはそれぞれ個性があって好き)。「ロックスター」という言葉もリアリティがあったのだろう。モテるためにバンドを始めたという話があるくらいだ。20年以上経った現代では、大勢のアマチュアが彼らの曲を次々とのカバーし、動画サイトなどにアップしている。同じサイトで、昔は見たくても見られなかったバンドのライブの様子も再生できる。テクニック的にはかつてのスターたちと素人たちとで明確な実力差がないのではないか、と感じてしまう。

文章の世界でも、ある意味似たようなことが起こっている気がする。ニュースサイトの記事を読むと年々誤字や脱字の数が増えてくるし、「本当にプロが書いた文章か?」と疑いたくなるような酷い作文に遭遇することがある。ボキャブラリーが貧困過ぎたり、論理的に筋が通らな過ぎたりするのも当たり前になりつつあると思う。こちらは音楽界とは違い、玄人の素人化という下方修正的変化だ。

このふたつの世界を比べてみると、ポピュラー音楽界はポジティブな方向に向かっているのかもしれない。