Wheels Of Blue

何者でもない人間のひとりごと

インフルエンス

平凡な一日。唐突だが、サザエさん的日常は、本当に日常なのか、と思う。すでに突っ込んでいる人が沢山いるはずだけど、あの家族が現代でも違和感なく受け入れられていたとしたら、凄い。なんといっても彼ら、3世帯同居で、家でも着物姿の人がいるかと思えば、まだ子供なのに叔父や叔母になった小学生とか、カオスを極めているからなぁ。まだ放送しているのだろうか、あの番組? スポンサーも、粉飾決算ブラック企業だったし…。

雑誌は廃刊になり、テレビ離れも進む昨今なれど、相変わらず流行は作られるものらしい。街ゆく人々の洋服やメイク、髪型などを見てもわかる。仕事や趣味で使う道具のデザインも同じく。企業の広告戦略には詳しくないが、プロモーションのやり方は変わってきているはずだ。昔と比べて明らかに異質なのは、ネットを介した口コミ戦略だろう。ある商品がヒットしたとき、記憶を振り返ってみると「このインフルエンサーの影響が大だな」と気づくことがある。個人的にも、その種の人から魅力のある商品を紹介してもらったことはある(日本では全然流行っていないが)。

個性あふれる人々が暮らす社会なのだから、趣味趣向も千差万別。手段は充実してきているので、様々な欲望が自由に表現され、多種多様な価値物が産み出され、皆が幸せを享受できるような豊かな世界がついに到来しつつある…という気配は、どうも今のところはない。あるのは、自然の摂理に逆らって髪を染めるのが普通の時代に、「金色はOKでも青色はNG」といった不合理だ。どうでもいい差異について他人の顔色を伺い、悪く言われないように気を配るお馴染みの構図は不動なわけだ。業界や企業が仕掛けなくとも、今までのような「流行」は当分なくならない、と予想。