Wheels Of Blue

何者でもない人間のひとりごと

大衆のセンス

世間は休日。朝は氷点下3度を記録。冬という感じ。街中はそれなりの賑わい。商業施設の隅に置いてあるパンフレットの中から、外国語で書かれたものが除かれていた。多分、かなり前からそうなっていたはず。テレビのニュース番組内で、アナウンサーがマスク姿で登場するようになったらしい。ふ〜ん、という感じ。

Rushの"moving pictures"が家に届いた。これまた聴き逃した音楽アルバム・シリーズ。1981年の作品とは思えない新しさ。あまり音楽を聴かない人が聴いたら、現代の作品と誤解するかも。話はそれるが、動画サイトのバンドマンの映像を見るに、80年代から日本人も髪を染め出したんだ、と気づく(白髪染めの黒ではなく)。いや、70年代の女優か何かの人も髪が茶色だったし、しかもよく似合っていると思った。けれど自分の知る限り、まだ90年代には、一般人が髪を黒以外に染めるのはまともではない、という風潮が日本では残っていた。当時から10年ほどかけてようやく、この手の美的センスが浸透していき、硬めの仕事に就いている人にまで広がっていったのだが、基本的に染髪はタブーだった。今でいうタトゥーのようなものではないだろうか。

個人の好みという次元はあるだろうが、じっくりと吟味すれば、美しい、あるいは、「良い」とわかるはずのものがある。価値あるものをいつも探している人は、自力でそれを発見できる。しかしながら、普通の人たちの関心はそんなところにはなく、「他のみんなは何をしているか(何を考えているか)」にある。だから、影響力のある人の真似から入り、徐々に自分の見ているもの・使っているものの価値を理解していく、という構図なのだろう。以前に書いた記事にも関連するが、大衆はよく知らないものを避けたがるのだ。